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不動産業の新入社員。雑記ではありますが、読者に新しい知見をもたらすことを目的としています。

街で出くわした残念な営業 #2


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前回に引き続き、今回も街で出くわした残念な営業について記事にしてみようと思う。


日常生活でのワンシーンを切り取り、そこから人に嫌われない術を学ぼう。



今回は、不動産屋だ。
新しくお部屋を借りる時にお世話になった不動産賃貸会社の担当者だ。



目的である物件の紹介から契約までは滞りなく終えられた。
私が不快だったのはその最中にしていた世間話の方だ。




お部屋を借りる際は当然だが勤め先や年収を書かなければならない。これは家賃を支払う能力があることを確認するためで、避けられない。



そこで私が記入した就職先がマズかった。担当者さんの自分語りスイッチに火を付けてしまった。


就職先:〇〇不動産



「へえ〜 同じ不動産業なんですね!」
「そこのビジネスモデルは~~~ですからね。」
「企業分析は重要ですよ〜」
「やっぱりね 上にのし上がってやるっていう気持ちが大事なんですよ。」


完全にデジャヴだ。延々と商品の説明をするお菓子屋さんと重なった。



謎に不動産に関する知識だけでなく社会人としての心得も説かれた。私の為に情報を提供するのではなく、知識をひけらかし自分が優位に立つことで安心しているように見えた。



つまり、マウントを取られた。仲介手数料を支払いマウントを取られたのだ。



賃貸仲介の繁忙期であるから疲れてもいるのだろう。しかし、当の本人には自分語りをしている感覚もなさそう。ましてや、それを聴いている私の心情の機微を感じ取ることは困難でしょう。


この場合
「同じ不動産業界なんですね!後輩の家探しをお手伝いできて光栄です。4月からの生活で何か不安に思ってることはありませんか?もしかしたら力になれるかもしれませんしね。」



とでも言っておけば好感度が下がることもないだろう。





誠に残念である。




賃貸契約を終えた私の感想としては


住みたい街の物件の情報が集まる市場に行き、希望の物件を所有する大家さんの提示する売値と私の買値が一致し約定しただけだ。



そこに賃貸仲介の担当者さんが付け加えた価値は仲介費のみだ。それ以上でも以下でもない。



誤解を招きたくないので言っておくが、この担当者さんのやっていることは正しい。大家さんと私が直接やりとりするのが面倒臭いから、専門家に以来して仲介時の煩雑な仕事を簡略化している。その対価が仲介手数料だ。だから、何事も無く引っ越せるなら私に文句を言う権利はない。



この記事は文句ではない。人に嫌われない術を探っているのだ。


実は、人に好かれることと同じくらい人に嫌われないことも重要だと思っている。


周囲に敵を作らなければ足を引っ張られることもないですしね。自己実現を他人に阻まれるのはツラい。それに私の一部分に嫌悪感を抱く人は、私のことを全面的に嫌いになってしまいます(感情ヒューリスティックと言う)。


人に嫌われるデメリットは実力を下方修正れること。株価が適正価格を下回る状況だ。本来の自分が持っている実力よりも遥かに低い実力しか持ち合わせていないと周囲に思われるのは避けたい。




ここらへんの脳の錯覚について学ぶことは有益だ。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている



脇道から本道へ。


人に嫌われない方法は「相手の実益を第一に考える」ことだろう。


今回の担当者さんも自分語りをして気持ちよくなろう、ではなく「目の前の学生のために今の自分が与えられる情報で有益なものはどれだろうか?」と考えられたら私の心証はだいぶ違うはずだ。


この考え方は実践こそ難しいが、絶大な効果を持っている人間心理のルールだ。


みんな自分のことを尊重してくれる人のことは大好きだろう。思春期を除けば。







結論に達したので、ここからは余談だ。


最近、私の周りで利己的であるあまりに損をしてしまった女の子がいた。


その女の子とは一度デートをした。デートの後に下記のようなLINEが届いた。


「凄く楽しかったので、また遊んで下さい。直近だといつが空いていますか?」


とのことだ。
私はこの打診には応じなかった。なぜなら、このデートの内容は女の子の愚痴とか世間話をひたすらに聴くことだったからだ。そりゃ、話している方はストレス発散になるから楽しい。しかし、聴いている方はつまらない時間が続く。誰が望んで、つまらないと分かっている時間をもう一度過ごそうとするだろうか?



男側にこのような背景があったら、上記のLINEでもう一度とはならないだろう。


そう。このLINEはあくまで自分の意見を伝えたに過ぎない。


もし快諾誘導へと繋げたいのであれば、「相手の実益を第一に考える」ことが重要だ。



今回のデートを振り返り、楽しかった理由を深堀りして、「よく考えれば、自分の話を聴いて貰っていただけだな。」と気付き、「果たして相手は楽しかっただろうか?次のデートで楽しんで貰うには何処に行って何を食べて何を話せばいいんだろう?」と考えてプランを練れば良かったのかもしれない。


そして、相手の実益(デートの場合は楽しさだろうか)を第一に伝えるLINEを送ってみたらどうだろう?


「今度は○○に行って○○を食べましょう!○○(お互いの共通の趣味など)の話なんか出来たら楽しい時間になると思います!!」


これなら、多少なりともメッセージの受け取り側の心は動かされるのではないだろうか。




※上記のLINE
「凄く楽しかったので、また遊んでください。直近だといつが空いていますか?」

この強調した"ので"だが、理由を示すとお願い事を訊いてもらいやすくなるという認知心理学での実験結果もある(「理由」つまり「Because」の部分が大事)。
よって、有効的な誘い方ではあるのだと思う。






読者の皆様はどんな内容の連絡だと、受け取った時に嬉しいだろうか?