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不動産業の新入社員。雑記ではありますが、読者に新しい知見をもたらすことを目的としています。

効率の良い勉強法 【河野玄斗さん流】

進学や資格取得のための試験に臨む人に読んでもらいたい記事だ。もちろん、普段の学校での勉強にも活かして欲しい。



東大医学部在学中に司法試験にも合格した河野玄斗さんの著書を参考に記事を書く。





東京大学理科三類は、日本で最も偏差値の高い大学の最上位学部である。その定員はわずか100人程。一学年の人数は全国で約100万人。やって、大学入試の問題を解く能力で上位0.0001%に入らなければ東大医学部には入学出来ない。



さらに、司法試験に合格するのには3000~8000時間の勉強が必要だと一般には言われている。河野さんは医学部での勉強をこなしながら司法試験に合格した。とんでもなく勉強が上手なのだ。




想像してみて欲しい。東大医学部と司法試験に合格した実績のある勉強方法だ。こんなに説得力があるものもないだろう。同じように勉強すれば自分の成績も良くなると思いませんか?


そんな彼がしてきた勉強法の要点のみをこの記事で伝える。






目次

1:勉強の意義

2:モチベーションの保ち方

3:逆算勉強法



まずは勉強の意義、つまり勉強をすると何がいいのかを紹介する。


次に勉強の動機となるモチベーションの保ち方だ。「今日も勉強するぞ!」というやる気が無ければ行動できないからだ。


最後に効率の良い勉強方法である逆算勉強法についてだ。勉強のやる気がエンジンだとしたら、勉強方法はハンドルに例えられるだろう。目的地に辿り着けるかは自分次第だ。



1 勉強の意義


勉強をする前に、勉強をすることの意義について考えてみよう。


なぜ私たちは勉強するのか?

次の5点が考えられる。


1:将来の選択肢が増える
もし、あなたが学生で将来の夢が決まっていないとしても、今勉強していれば「学力が足りないから」などという悲しい理由で進路が閉ざされることはないだろう。社会人の場合も同様だ。資格やTOEICの点数は昇進や昇給に大きな影響を及ぼすだろう。日頃から勉強を積み重ねることで将来の選択肢が増えるのは確実だ。


2:優秀な人に恵まれる
自身が勉強することで周囲に優秀な人を集めることも出来る。頭の良い学校には頭の良い人が集まり、給料の高い職場には給料に見合った働きをする人が集まる。優秀な人と渡り合いたいのであれば、自分が優秀になるしかないだろう。


3:勉強を通じ自分の快・不快や得意・不得意を知れる
10代の圧倒的な時間を占める勉強を通じて「何を楽しいと思うのか」「何が得意なのか」を知ることができる。読書を通して著者と対話するのが好きなのか。理科系の科目を習い世の中の仕組みを解明していくことに喜びを見出すのか。本当に楽しいと思えることを増やして人生を豊かにするためにも勉強は必要である。


4:勉強を通して人生力さえ身につく
勉強によって身につく思考力や物の考え方は、勉強以外の場面でも活きてくる。例えば、限られた時間で苦手科目の試験を平均点以上取る、という目標を達成するのに役立った計画性は、その後の就職活動やビジネスを円滑に進めるためにも役立つだろう。


5:自分に自信がつく
勉強に限らず何かに本気で取り組んで目標を達成できたら自信がつくだろう。広がったセルフイメージはさらなる挑戦に挑む勇気をくれる。勉強は成功体験を積み上げることができるのだ。




次に勉強の意義を五教科別に見ていこう。



数学

問題解決能力
数学の問題は、基本的にはある条件が与えられてそこから指定されたゴールを求める。学校を飛び出し資本主義経済の中でお金持ちになろうとしたら、社会の問題を解決(需要を満たす)しなければならない。広義の問題解決、という意味ではビジネスでも数学でも同じなのだ。

論理的思考力
数学では、必ず正しいと言える論理を積み重ねていくことで答えにたどり着く。この論理を矛盾なく積み重ねる能力を論理的思考力という。論理的思考力があれば、メリット・デメリットをしっかり抽出し、それおを吟味することで最良の選択を可能になる。さらに論理を積み重ねて説得力のある話ができる人を動かすことができる。



国語


要約力がつく
国語の現代文を読んで、その文章の要点を掴んでいるうちに、要約力が身につく。インターネットによって情報が反乱している現代だからこそ要約力は重要である。文章の正しく理解する能力があるから情報の海の中から自分に必要なものだけをすくいあげられる。さらに要点を掴んだ文章が書ければ発信力が上がる。

語彙が豊富になる
母国語の語彙力は重要である。外国語における言語能力は母国語における言語能力を超えられないため、潜在的な外国語の語彙を増やすことに繋がる。さらに、使用できる語彙がすくないと頭の良い人から一発で「この人とは話が合わないな」と思われてしまう。人は周りの人から言葉遣いによって頭の良さや勉強量を判断される。カフェなんかで隣の人達の会話が耳に入り、その内容の低俗さに、あまりのボキャ貧さに辟易としたことはないだろうか?私も気をつけなければ。


問題文からの学ぶがある
現代文の問題として扱われる文章は質の高いものが多い。そのような文章から新たな知見を得ることができる。知見は得たと同時に人との会話の引き出しになるのだ。



英語

入試で安定する
多くの場合、多くの学校の受験で英語の配点が高く設定されている。そのため、英語は志望校合格に大きく直結する科目である。

実利がある
英語ができると就職や昇進に有利である。英語圏の情報にアクセスできると、検索のよる情報量は10倍になり、世界各国の出している論文も読むことができる。



理科

世の中が華やかになる
理科で習う内容は日常に溢れている不思議な現象を解明する雑学的な面がある。例えば重力。今、私が地球に立てているのは、重力と地面からの垂直抗力が釣り合っているからである。このような雑学的な科目であるから、楽しめるかは人によるかもしれない。



社会

常識を知る
社会で学ぶ内容は「常識」に属するものである。よって、社会ができなければ常識のない人として見られかねない。多様な文化・価値観に触れられることが特徴。変化の激しい現代に生きていても、歴史から普遍の真理を学ぶことができる。例えば、アメリカの大統領の任期は8年。初代大統領のリンカーンがこの仕組みを作った。古今東西、どこの国の独裁者もまず取り掛かるのは自分の任期を延ばす法律を作り、長きに渡り独裁することだ。そして、例外なく独裁者の君臨する国は腐敗した。だから、リンカーンは同じ人物が8年以上大統領を務められないようにした。これが歴史だ。そして歴史は多大なる示唆に富んでいるだろう。現代では、同じ人がトップに居続ける企業はどうなっただろうか?なぜ人は権力に溺れるのか?アニメNARUTOでは、千住柱間とうちはマダラどちらが正しかったのだろうか?こういった意味で知見を広げられる社会は常識だ。




勉強をすることの意義を少しでも分かって頂けただろうか?



2 モチベーションの保ち方


勉強はその日一日やってそれで終わりではない。よって日々勉強し続けられる仕組みが必要である。それがモチベーションの保ち方だ。


モチベーションを高く保てるのは下記の3つの状態だ。

1:「メリット」を感じている時
2:「やりがい」を感じている時
3:シンプルにそれが楽しい時


「メリット」「やりがい」「楽しさ」を感じていることならば、簡単に続けられるだろう。問題は勉強がそれに当てはまらないことだ。


1と2の「メリット」「やりがい」だが、これは勉強の意義としてこれまで散々説明してきた。


3の「シンプルのそれが楽しい楽しい時」についてだが、勉強自体が楽しくなってしまえば、無敵だ。苦痛を感じることなく勉強し続けられる。


確かに、勉強は知的好奇心を満たしてくれる娯楽だが、映画を観たり友達と話す方が楽しいことがほとんどだ。


勉強以外の多岐に渡る誘惑に打ち勝てるよう、勉強自体を楽しいと感じる方法をいくつか提案しよう。


コツは2つ

できるループと知的好奇心だ。



「できるループ」とは勉強が出来る楽しさによって勉強を加速させる仕組みだ。問題を解き正解できる/新しい新しい知識が手に入るから楽しい→楽しいからもっと勉強する→勉強したからもっとできるようになって楽しい→・・・、とどんどん良い循環が続いていく。

逆に勉強が出来ない人は、勉強が出来ない→つまらないからやらない、という負の循環に陥っているのではないだろうか?


この、できるループを回すには
・目標に対し適切な方法で勉強する
・自分のレベルに合わせて勉強する
・ゲーム化する
の3点が重要だ。

できるループを回すためには、小さな成功体験を積み重ねていくことが大事だ。よって、いきなり大きな目標を設定するのではなく、自分のレベルに合った適切な目標を設定するといいだろう。例えばテストで80点を取りたいのであれば、今日は教科書の試験範囲のページの半分に目を通してみるでもいい。これで試験範囲の全体像のうち半分はぼんやりと見えた。昨日の自分より1歩前に進めた。こんな小さな成功体験を続ければ勉強に取り掛かるという最初の壁は簡単に壊せる。


次に「ゲーム化する」について。
ゲーム化とは、ミニゲームをプレイするかのように、勉強を楽しいと感じるポイントを意図的に作る方法だ。

練習問題を解く時に、いかに短時間で高スコアを出せるかを意識し記録するといい。前回の自分と比べて2分も早く解けるようになったぞ!や3問も解ける問題が増えたぞ!と成長を実感しやすくなる。


これに加えてチェックリストを細分化して、こまめにチェックを入れることで自分の頑張りを可視化できる。

例えば、英語の勉強というタスクも

・英単語1~100
・英単語101~200
・文法復習
・文法問題演習
・イディオム復習
・長文読解演習


とこんか感じに細分化できる。


とにかく勉強を楽しくするためには、小さな前進を感じられる仕組みを作ることが効果的だ。



3 逆算勉強法

最後に河野さんが提唱する最も効率の良い勉強方法である、逆算勉強法について紹介する。


逆算勉強法は5つのステップで構成される。

1:目標を知って具体的なゴールを設定する
2:ゴールまでにやりたいことを決める
3:やるべきことをスケジュールに落とし込む
4:実践する
5:進み具合を定期的に確認する


大学合格を目標とするなら、「どの科目でどれくらいの点数を取るのか」が具体的なゴールとなる。次にすることは、そのゴールがどこにあるのか調べることだ。試験範囲はどこからどこなのか。基本だけを押さえていればいいのか、応用問題まで完璧に解ける必要があるのか、過去問を見るなりしてなんとなくの質感を掴もう。ゴールの場所が分かったら、ゴールへの道筋を考えよう。受験までにどの参考書をどの程度終わらせて、どの模試を受けていくかだ。道筋が明確になったらどうやったらその道筋を自分が歩けるか考える。英語を例にしよう。まずは重点的に英単語を覚えよう。だからこの英単語帳を初めの2ヶ月で仕上げてしまおう。2ヶ月で終わらせるためには、1週間でこれくらい。1日あたりこれくらいだな。という調子だ。やるべきことが日ごとのスケジュールまで落とし込めたら、実践あるのみ。そして、細分化された勉強を毎日こなしながら、ゴールに到達し目標を達成できるように適宜修正していこう。



以上、河野玄斗さんの著書をまとめるとこんな感じになるだろう。



人生を豊かにすることが目標で、大学進学や資格取得はその手段である。さらに、その手段を実現する方法が勉強である。だから、勉強は効率的に行う必要がある。勉強を効率的に行うのに最適なのが逆算勉強法だ。そして、日々の勉強を助けるのがモチベーションだ。

良い本だった。



あっ、勉強しよっ…。